- 2019-8-3
- 映画備忘録
この映画は、グスタフ・クリムトの絵画を知らなくても、とても見応えのある作品です。
あらすじ
ユダヤ人であるため、オーストリアからアメリカに亡命したマリア・アルトマンが、ナチスが収奪したグスタフ・クリムト作の伯母の肖像画「アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像 I」(通称「黄金のアデーレ」)の返還を求めて起こした訴訟に基づく奇跡の実話です。
オーストリアのフェルディナント・ブロッホ=バウアーは非常に裕福なユダヤ人実業家で、グスタフ・クリムトに妻アデーレをモデルにして肖像画「黄金のアデーレ」を描いてもらっていました。
今作の主人公であるマリアは、彼らの姪であり、まるで我が子のように可愛がられていました。大好きな伯母が描かれた作品、マリアはどうしても返還して欲しい と、オーストリアで始まった美術品の返還請求をこの作品にも適用できないかと弁護士のランディに相談し、物語がスタートします。
オーストリアでこの絵画は絶大な人気があり、オーストリアで行った訴訟では願いが聞き届けられませんでした。しかし、オーストリア政府が米国内で商業活動を行ったことで、アメリカからオーストリアに訴えを起こすことができるとランディは確信し、訴訟を起こすことになるのです。アメリカの連邦最高裁での裁判のやり取りも、とてもスリリングです!
出演者
ヘレン・ミレン:伯母が描かれているグスタフ・クリムトの作品の返還を望む女性マリア・アルトマン
ライアン・レイノルズ:オーストリアから名画をアメリカに持って帰るように試みる若手の弁護士、ランディ役
※ライアン・レイノルズはブレイク・ライブリーの夫
監督
サイモン・カーティス
- マリリン 7日間の恋 My Week with Marilyn (2011)
- 黄金のアデーレ 名画の帰還 Woman in Gold (2015)
- グッバイ・クリストファー・ロビン Goodbye Christopher Robin (2017)
メモ
オーストリアのベルヴェデーレ宮殿の内部は美術館になっています。
特にクリムトの「接吻」が有名です。