エルメス ブルーザンジバル Bleu Zanzibar AB
2017年春夏コレクションにて登場したブルーザンジバル。ザンジバルとはタンザニア連合共和国に所属している群島の名称です。鮮やかで爽やかな風を感じる美しい青色のイメージを得たザンジバルとはどのようなところなのでしょうか?
バーキン30 ヴェルソ トゴ ブルーザンジバル
ザンジバルとは?
ザンジバルは東アフリカ部分に位置するタンザニアからすぐ東のインド洋に浮かんでおり、ザンジバル島(ウングジャ島)とペンバ島の2島を中心とした数多くの島々からなる群島です。過去にアラブ、ポルトガル、オスマン帝国、イギリスとへと支配者が入れ替わっていくため、アフリカ・アラブ・ヨーロッパの様々な歴史・文化が入り混じっています。公用語はスワヒリ語で、宗教はほとんどイスラム教です。実は、タンザニア連合共和国(スワヒリ語でJamhuri ya Muungano wa Tanzania ジャムフリ・ヤ・ムーンガノ・ワ・タンザニア)は、東アフリカ大陸部に位置する「タンガニーカ」とインド洋に浮かぶ島「ザンジバル」から構成されています。ザンジバルは連合共和国とは別に自治政府であるザンジバル革命政府と議会が存在し内政を担っています。
日本からザンジバルまでの旅
日本からはカタールのドーハ(ハマッド国際空港)もしくはアラブ首長国連邦のドバイ空港から乗り継いで行くことが出来ます。早くて19時間程度かかるようです。パリからはケニアのナイロビ(ジョモ・ケニヤッタ国際空港)乗り継ぎで早くて13時間程度、もしくはオマーンのマスカット国際空港乗り継ぎか、ドバイ空港乗り継ぎで14時間程度。ロンドンからも同じく乗り継ぎで早くて15時間程度かかるようです。タンザニア最大の都市ダルエスサラームからはフェリーで約4時間程度かかるそうです。
簡単にまとめたザンジバルがタンザニア連合共和国となるまでの歴史
スワヒリ都市
アラブ人やペルシア人がインド洋から東アフリカに渡来しスワヒリ文明を築き、10世紀頃〜16世紀初頭にかけてザンジバルにはスワヒリ都市が栄えました。
ポルトガル植民地
1498年にポルトガルがインド航路を開拓、ヴァスコ・ダ・ガマは帰路ザンジバルにも訪れたそうです。インド洋の東アフリカの各地を制圧していきました。
アラブ勢力〜オマーン帝国
しかしアラブ勢力の拡大により1698年にオマーンによってポルトガル人は駆逐されました。1830年頃にはオマーン帝国のスルタンが王宮ストーンタウンを建設するなど、帝国の支配が長く続きます。1856年にはオマーン本土から独立したスルタン国として成立。香辛料と奴隷貿易にて勢力を拡大し、東アフリカの現在のタンザニア、ケニア、コンゴ民主共和国東部などを侵略し、その間にスワヒリ語が内陸部にも広まっていきます。
列強によるアフリカ分割、イギリス保護領へ
19世紀末のヨーロッパ列強によるアフリカ分割の末ザンジバル部分はイギリスの保護領、東アフリカ大陸部はドイツ領となりました。粗その後第一次世界大戦がドイツ敗北にて終戦を迎えたためドイツ領東アフリカ大半はイギリス領となります。
現在のタンザニア連合共和国へ
第二次世界大戦後、脱植民地化の流れの中、平和的にザンジバル王国は1963年イギリス連邦の一員として独立しますが、翌1964年アフリカ人がクーデターを起こすアラブ人排斥のザンジバル革命が勃発し、ザンジバル人民共和国が樹立されました。その後、大陸部のタンガニーカと合併して「タンガニーカ・ザンジバル連合共和国」を結成、そして現在の「タンザニア連合共和国」が成立しました。
ザンジバルの見どころ
世界遺産のストーン・タウン
ザンジバルの首都、ザンジバルシティの旧市街がストーン・タウンと呼ばれています。ポルトガル領だった頃と、オマーン帝国領の頃の影響を受けており、スルタンが宮殿として利用していた箇所もあります。3階建て〜5階建ての石造建築物がひしめき合って立ち並ぶ特異な街並みが世界遺産となっています!綺麗な建物が並ぶというよりも、旧市街の中は住居や商業の場がほとんどのようですので、現地の生活の中をそのまま散策する異文化体験がとても楽しいようです。そしてとても入り組んでいて迷路のようだそうです!
Routard.com 出窓やドアの装飾もイスラム文化を感じることができます。
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HAKUNA MATATA(ハクナ・マタタ)はスワヒリ語だったのですね!No problem、どうにかなるさ〜という意味があります。スワヒリ語でこんにちははジャンボです!
美しいインド洋の海
珊瑚礁に囲まれた美しい海を楽しむことのできるザンジバル!島の一番北にNungwi(ヌングイ)と呼ばれる地域の海辺は観光地化していてとても綺麗!白い砂浜がターコイズブルーの海に向かう、まっすぐな水平線を楽しむことができます。レストランもバーも沢山あり、ヨーロッパからの若者の旅行客も多く賑わっているようです。深く潜らず、シュノーケリングするだけでも綺麗な魚達が泳いでいるのを見ることができるそう!
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お土産にはザンジバル発祥のカンガと呼ばれるコットン生地を
スパイスやお茶の他に、街でもよく見かける衣類や風呂敷として利用されているKangaと呼ばれるコットン生地があります。基本的には3色刷りのプリントカラーがされており、約100cm×150cm程度の大きさ。現地の女性がワンピースの上に巻いたり、ベールやショールとして日常的に使用しています。特徴としては縁取り模様と中心模様があり、縁のすぐ上に長方形に囲まれ言葉が記載されたボックスが配置されています。その中にスワヒリ語で言葉が印刷されており、そのメッセージは諺や、政治的なスローガン、格言、人生の知恵をさずけてくれるもの、流行語まで様々のようです。現地の女性はパターンと言葉から気に入ったものを選んで購入しているようです。もし訪れることがあれば、お土産に自分の好きな言葉が込められたカンガを見つけたいものです。
Kangas from Zanzibar (by Daniel Virella) Peapetual beta