エルメス エトリュスク/美しい芸術品のような茶色から歴史に想いを馳せる、意味は?

エルメス エトリュスク Etrusque

上品で落ち着いたブラウン

オレンジ色に茶色が混じったような、ゴールド色とも似ている上品なカラーで人気のあるエトリュスク。

ケリー28 トリヨンクレマンス エトリュスク

ケリー28 トリヨンクレマンス エトリュスク

エトリュスクとは、エトルリア

フランス語でエトリュスク(Étrusque)と書く言葉は、紀元前8世紀末頃からイタリアの中部地方に住んでいた先住民族の都市国家群の総称で、ラテン語ではエトルリア(Etruria)、ギリシャ語ではティレニア(Τυρρηνία Tyrrhenia)と呼ぶそうです。

当時この地に住んでいた非ギリシア人の民族で、海を往来してギリシアと交易を行っていました。イタリアの西側にはティレニア海と呼ばれる海がありますが、訳すと「エトルリア人の海」という意味として今も残っています。

ギリシア美術の影響を受けていながらも、独自の言語、文化や芸術を形成していたことで知られ、特に高度な建築技術を持っていました。この建築技術は後のローマ時代の建設時に大いに活かされたそうです。

エトルリア

wikipedia

上記地図の二重丸になっているところがエトルリア内の12の独立した都市国家だったそうです。エルトリアは都市国家が連盟を組んでおり、紀元前750年から紀元前500年にかけて領土を拡張していったようですが、段々とローマ勢が強くなり、徐々にローマに併合されローマに同化し消滅しました。

エトルリア芸術

ローマ時代になる前、ローマより北、イタリアのトスカーナ地方にあった都市連盟エルトリア。ギリシア芸術とは異なる、独自の文化芸術が花開いていました。

中でも有名なものは、ルーヴル美術館にて展示されている男性と女性の夫婦が一緒に横になっている石像です。共に同じ高さのところで座っていることから、夫婦仲の睦まじい様子、そして男女の地位が平等だった稀な民族として知られています。

エトルリア ルーヴル

ルーヴル美術館

エトルリア ルーヴル

Kantharos con testa di menade e testa di satiro  terracotta – h. 17 cm
Etruria, prod. Chiusi – seconda metà del IV secolo a.C.  Parigi, Musée du Louvre

エトルリア ルーヴルルーヴル美術館

エトルリア ルーヴル

Askòs a forma di anatra con figura di donna alata   terracotta – h. 11,5 x l. 23 cm
Etruria, Chiusi – 320 a.C. ca.  Parigi, Musée du Louvre

さて、ここでもう皆さまお気づきではないでしょうか?この美しい彫刻や石像の色、濃いゴールドのような茶色はエトルリア芸術で良く見ることができる色で、エトリュスカン(Etruscan) テラコッタと呼ばれています。

まさにエルメスのエトリュスク色はエトルリア芸術から想起されたカラーなのでしょうね♪

同じく芸術品のカラーという共通点としては、【テリキュート】色も併せてご覧ください。

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