エルメス ジョーヌアンブル Jeune Ambre 90番
ジョーヌアンブルとは?
ジョーヌはフランス語で黄色、アンブルと一緒になることによって「琥珀」という意味になります。ambreだけでも琥珀色、すこし黄褐色っぽい色を指す名称です。英語ではamberとなりeとrが逆になります。
エルメスのバッグでの発色は、オレンジ色と黄色の中間ともいえる美しいカラーになっています。
大昔のタイムカプセルとも言える琥珀に想いを馳せる。
琥珀は天然樹脂の化石
琥珀は数千万年~数億年前に地上に生えていた樹木の樹脂が土砂などに埋もれ、長い年月をかけて化石化した天然樹脂の化石です。澄み渡る美しいあめ色、もしくは黄色の半透明が一般的ですが、中には黄、緑、青、黒、乳白色、赤なども存在します。琥珀は研磨すると光沢があり輝きます。地中で長い年月をかけて樹脂が固化してできるもののため、中には生き物や木片が琥珀の中に含まれていることがあります。古代の木から流れた樹脂がこんなにも美しい形で見ることができるなんて、太古に存在していた生き物の姿、絶滅してしまった種属を今でもはっきりと確認できるなんて、まさにタイムカプセルです!一番古い琥珀で、3億年前のものも発見されています。ロマンがありますね。
古来から宝飾品として利用されています。
琥珀は鉱石ではありませんが、鉱石のように硬度があり、古来より宝飾品として世界各地で使用されています。3000年前のエジプトの遺跡でも発見され、なんと日本でも約2万年前、旧石器時代に加工された穴の開いた琥珀の宝石が出土しています!
琥珀についてのメモ
樹脂が固めれば琥珀になるの?!
樹脂が長い年月をかけて固まってできていますが、基本的には樹脂は分解してしまうことが多いそうです。しかし条件が揃った場所に樹脂が埋まった場合に硬化するそうです。
驚き!琥珀は電気という英単語の語源である。
ギリシャ語で琥珀色をエーレクトロン(elektron)と呼んでいます。なんと琥珀を摩擦すると静電気が起きることがギリシャ時代に確認され、そこから電気(electricity)の語源になっているとか・・・!
琥珀の偽物に注意!
現在ではガラス、プラスチック、樹脂、セルロイドなどで簡単に琥珀そっくりの宝石を作れてしまいます。とても良くできていて見分けがつかないものも多いそうですが、簡単な見かけ方例で、ハンカチなどで擦ると静電気が起きるか、手に持ったときに冷たくなく、すぐに手の温度に近づくかなどだそうです。
パワーストーンの琥珀
琥珀は樹脂が固まったものなので、石ではないのですが、パワーストーンとしても人気があります。木に由来しているということもあり、木が二酸化炭素を吸って酸素を出すのと同じように、負のエネルギーを吸収してプラスのエネルギーを出してくれると言われています。そのため、体や心のエネルギーをリラックスさせ、うまく循環できるようにサポートしてくれる力があるそうです。また、鎮痛効果や魔除けの力もあると言われています。
琥珀カラーのバーキンは、眺めているだけでも落ち着きやリラックスを与え、心身共にエネルギーで満たしてくれそうです。少し緊張する場面や、バランスが整っていないと感じる時にも、すぐ近くからサポートしてくれる万能のパートナーです。
同じアンバーという名の茶色もあります。
褐色は英語でAmberですが、Umberとアルファベットで書くカラーもあり、こちらは土壌由来の顔料で茶褐色です。カタカナで書くと同じようにアンバーとなりますが、異なるカラーです。
琥珀についての詳しい説明はこちらへ
▶日本の琥珀産地、久慈の久慈琥珀サイトに載ってます!
こちらのホームページによると、久慈の琥珀は約8,500万年前のもので、南洋スギ(学名アラウカリア)が起源樹種と考えられており、商業価値として用いられている最も古いもの、だそうです!バルト海は豊富な琥珀の埋蔵量を誇りますが、約4000万年前のものなので、久慈の琥珀は2倍古いです!(古いといってもレベルがどちらも突き抜けていますが・・)また、琥珀の名称についても記載があったので載せておきます。
名称の由来
≪中国語:琥珀≫
「虎死して、則ち精魂地に入りて石と為る」それすなわち琥珀なり。と古代中国の書物にあり、の玉に似ているところから玉偏を加えたと記されています。≪英語:Amber(アンバー)≫
古代アラビア語アンバール「海に漂うもの」に派生したと考えられます。 これは、琥珀が嵐のあと海から打ち上げられた宝石であったことに由来すると考えられています。「久慈琥珀」サイトより
ウィスキーでもうっとりする琥珀色になっているものがありますね。