- 2019-9-23
- 映画備忘録
- レオナルド・ディカプリオ, タランティーノ
クエンティン・タランティーノ監督最新作!レオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットを起用した60年代ハリウッドを舞台とした映画です!
時代に合わせたセット・小道具・衣装など、監督の細かく丁寧な作り込みが、見ていてとても懐かしい気持ちにさせてくれます。
出演者
- レオナルド・ディカプリオ・・・リック・ダルトン(スター)
- ブラッド・ピット・・・クリフ・ブース(スタントマン)
- マーゴット・ロビー・・・シャロン・テート(新進女優)
- ラファル・ザビエルチャ・・・ロマン・ポランスキー(映画監督)
- アル・パチーノ・・・マーヴィン・シュワーズ(映画監督)
- ダコタ・ファニング・・・クウィーキー(ファミリーの一味)
監督
クエンティン・タランティーノ監督
あらすじ
1960年代後半のハリウッド。西部劇で活躍していたが最近は人気が陰り気味のスター、リック(レオナルド・ディカプリオ)と、彼のスタントマンでありながら日常の生活の面倒も見るクリフ(ブラッド・ピット)のヒューマンドラマです。
かつての栄光と現在の状況に焦りを感じるリックは情緒不安定なところもありますが、今だに演技力はピカイチ。最近では若手俳優主演の作品に出演するなど、キャリアが停滞中・・・。彼のファンでもある映画プロデューサー(アル・パチーニ)がマカロニウエスタンへの出演を提案し仲介してくれます。
リックの家の隣には女優のシャロン・テートと、映画監督のロマン・ポランスキーが住んでいます。シャロンは夜な夜なパーティーにでかけたり、自身が出演した映画を嬉しそうに見に行ったりする、まだ新進気鋭の若手女優26歳。現在8ヶ月の赤ちゃんを妊娠中です。リックとは反対に友人に囲まれて楽しそうな生活を送っています。
彼らそれぞれの生活はこの後どのようになっていくのでしょうか・・?
映画を見る前の下調べにおすすめなこと
シャロン・テート事件
今作は、ハリウッドで活躍していた女優シャロン・テートが1969年カルト集団チャールズ・マンソン・ファミリーに殺害された事件を背景にしています。
当時の米国を震撼させた恐怖の事件。当時コミューンが滞在していたアジトなどの雰囲気も似せて作り込んでいるようです。
若い方はこの事件を知らない方も多いと思いますが、調べてから本作を見ると、監督の描きたかったことがわかり、なるほど、と納得する終わり方になっていると思います。
また、ロマン・ポランスキーは2002年に「戦場のピアニスト」を制作した映画監督です!
俳優とスタントマンの関係
また、レオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットの2人の関係は、バート・レイノルズと彼の専属スタントマン、ハル・ニーダムがモデルになっているそうですので、こちらもチェックしていくと良いでしょう!
当時のハリウッドは、スターが活躍する裏にはスタントマンがおり、彼らの信頼関係はとても深かったようです。成功したスターが、スタントマンの生活を見てあげるのは、まさに今回の映画そのもの!
感想(ネタバレあり)
1968年頃のハリウッド映画の良き時代の話を見ることができ、懐かしい気持ちになりました。テレビから映画にシフトチェンジを成功させたバート・レイノルズをモデルとしつつも、なかなか成功せずに伸び悩んでいる主人公を作り出し、そこに、シャロン・テート事件も混ぜてくるとは、さすがタランティーノ監督です。
160分と長めの映画なので、少し最初の西部劇が長く感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、よく作り込まれた当時の雰囲気溢れるロサンゼルス、ハリウッド、ヒッピー文化など、見所満載です。
事件によって奪われてしまったシャロン・テートの生活、というものを描いているところも良かったです。生きていたら、こんな感じに友人と楽しい生活を送っていたのだろうな、もっとハリウッドで活躍して名女優になっていたのだろうな、と思わされます。
ラスト13分で映画史が変わる、と宣伝で書いてありましたが、確かに、大幅に想像していたラストではなく、大きく変えてきました!!